「10年落ちのTOSEI製の洗濯乾燥機はいくらで売れるのか?」
「入替え予定のAQUA乾燥機を、どうせなら現金化したい」
「買取業者の査定額は妥当なのか知りたい」
コインランドリー機器を売却する際、多くのオーナーが気にされるのは 中古相場(リセールバリュー) です。しかしコインランドリー業界は価格情報が外部に出にくく、検索しても「明確な金額」が見つかりづらいのが実情です。
そのため、知識がないまま買取業者に依頼すると、相場の半額以下で買い叩かれる。まだ価値のある機器を「処分費を払って廃棄」してしまうといったケースが少なくありません。
本記事では、中古ランドリー機器の売買を支援している立場から、メーカー別・年式別のリアルな買取業者の実勢相場をわかりやすくまとめました。
中古コインランドリー機器の相場が決まる「3つの基準」
買取業者が査定時に見るポイントと金額の決まり方
業者が機器を買い取る際、以下の3つを確認したうえで金額を決めます。
【査定の基本式】
買取価格 = 市場需要 × 残存寿命(年式) − 搬出・整備コスト
つまり、「人気メーカー」「年式の新しさ」「状態の良さ」の3つが揃っているほど高く評価されます。
1. メーカーと人気機種 — TOSEI・AQUAは強い
買取業者はまずメーカーを確認します。
業者視点では、
- 部品供給が安定
- 修理しやすい
- 再販しやすい
という理由から、
TOSEI(トーセイ)、AQUA(アクア/旧SANYO) の2社がもっとも高く評価されます。
逆に、海外製やマイナーメーカーの場合は、部品調達の難しさから査定額は低くなりがちです。
2. 年式 — 10年・15年が査定ライン
買取業者は年式を重視します。一般的な評価は以下のとおりです。
- 15年以上:部品取り需要となり、数万円になることも
- 5年以内:高額ゾーン。新品の30〜50%が期待できる
- 10年以内:十分に値段が付き、売却しやすい
- 15年以内:価格は落ちるが売却可能
3. 機器の状態 — ガス種・エラー・メンテ履歴
買取業者は必ず、現物の状態と故障の有無をチェックします。
- ガス種(LP/都市ガス):変換できる機種が多く、大きな減額にはなりにくい
- 重大エラー・基盤故障:10万円を超える修理費が見込まれる場合、ジャンク扱いで大幅減額
特に、ドラム軸受(ベアリング)やインバーターの故障は業者がもっとも嫌うポイントで、査定額に直結します。
【メーカー別】買取業者が提示しやすい相場の目安

※すべて「状態良好な場合」の目安です。搬出難易度やエラー状況で変動します。
1. TOSEI(トーセイ)
中古人気が最も高く、業者も積極的に買取を行うメーカーです。
| 機器タイプ | 年式 | 相場(1台) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 洗濯乾燥機 (SFシリーズ等) | 〜5年 | 40万 〜 100万円 | 大型モデルは特に高額 |
| 洗濯乾燥機 | 〜10年 | 15万 〜 40万円 | 状態次第で高値安定 |
| 乾燥機 (2段式) | 〜10年 | 10万 〜 30万円 | ガス種問わず人気 |
| 洗濯機 (水洗機) | 〜10年 | 5万 〜 30万円 | 施設向け需要もあり |
2. AQUA(アクア/旧SANYO)
ホテル・病院など多業種で需要が高く、安定した買取価格です。
| 機器タイプ | 年式 | 相場(1台) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 洗濯乾燥機 | 〜5年 | 40万 〜 110万円 | デザイン性で人気 |
| 洗濯乾燥機 | 〜10年 | 15万 〜 45万円 | 壊れにくいと評判 |
| 乾燥機 (2段式) | 〜10年 | 10万 〜 30万円 | 流通量多め |
| スニーカー機 | 〜10年 | 3万 〜 10万円 | セットで査定UP |
2. Yamamoto(山本製作所)
コアなファンからの需要があり、条件が良ければ高値がつきます。
| 機器タイプ | 年式 | 相場(1台) |
|---|---|---|
| 洗濯乾燥機 | 〜7年 | 40万 〜 100万円 |
| 乾燥機 | 〜10年 | 10万 〜 30万円 |
3. Electrolux(エレクトロラックス)など海外製
おしゃれなデザインながら、整備コストが高いため業者査定は控えめ。
| 相場目安 |
|---|
| 国内メーカー相場の20%〜70%程度 |
買取業者が実際に提示した事例
事例:築8年のTOSEI中心ラインナップの一括買取
- 洗濯乾燥機:3台
- 二段式乾燥機:4台
- スニーカー機:1セット
- 条件:稼働品、トラックが店前に横付け可
- 買取総額:185万円
- 理由:搬出が容易だったため業者の作業コストが下がり、買取額に反映されました。
関連記事:1-01. コインランドリー機器を最短3日で現金化するための売却手順完全ガイド)
売却額が難しいケースとは?
逆に、買取業者が値段をつけにくいケースは以下の通りです
- 搬出困難(地下・壁開口工事が必要)
- 基盤故障(部品供給終了モデル)
- フレームの腐食や重度のサビ
- ベアリング破損や重大エラー履歴
ただし 「売れない」と自己判断するのは危険 です。
部品取りや海外向けなら価値が出る場合があります。
相場より高く売るための工夫
以下は業者査定でも評価されるポイントです。
- 鍵・説明書が揃っている(+数万円になることも)
- 付属品をセットにする(両替機・ランドリーカートなど)
メンテナンス履歴は詳細に記録しておく
ちょっとした準備で査定が上がることがあります。
まとめ:業者に任せる前に「資産価値」を把握することが重要です。
中古コインランドリー機器は、TOSEI・AQUAなら10年落ちでも数十万円 の価値が残っているケースが多くあります。ところが、買取業者に任せきりにすると、相場より安い金額を提示される可能性もあり、本来売れる機器を「処分費あり」で引き取られてしまう、といったことが起こりえます。
そのため、まずはご自身で “希望売却価格” を提示できるプラットフォームを活用されてはいかがでしょうか?
買取業者の一方的な査定ではなく、市場に公開して複数の買い手から評価を受けることで、より高い金額での売却が実現しやすくなります。
希望金額が決まっていない方でも、年式・メーカー・状態をもとにした 適正価格のご提案 も可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。



