20坪の場合はいくらかかる?中規模コインランドリーの資金計画例
10坪モデルでは「初期投資を抑えて始める」という考え方が中心でしたが、20坪クラスになると、コインランドリー経営の考え方は一段階変わってきます。
20坪は、売上の上限をある程度確保しながら、設備投資とのバランスを取りやすいサイズであり、個人オーナーから法人まで幅広く選ばれているボリュームゾーンです。
本章では、20坪の中規模コインランドリーを想定し、必要な設備構成と初期費用、資金計画の考え方を具体的に解説いたします。
20坪モデルの基本的な考え方
まず、20坪モデルの特徴を整理します。
- 設置できる機器台数に余裕がある
- ピーク時間帯の回転率を高めやすい
- 新品機器の導入も現実的な選択肢になる
10坪では「最低限の設備構成」が前提でしたが、20坪では需要を取りこぼさない設計が重要になります。
そのため、
- 「初期投資をいくらまで許容するか」
- 「どの程度の売上規模を目指すか」
を事前に整理しておくことが欠かせません。
20坪モデルの想定機器構成例
ここでは、実際に多く採用されている標準的な構成を例にします。
- 洗濯機(10kgクラス)×3台
- 洗濯乾燥機(洗10kg/乾6kgクラス)×2台
- ガス乾燥機(14kg前後)×4台
- 両替機 ×1台
- 集中精算機(任意)×1台
20坪では、洗濯専用機・洗濯乾燥機・乾燥機をバランスよく配置することで、利用者の待ち時間を減らし、売上の最大化を図ります。
中古機器を中心にした場合の初期費用目安
まずは、中古機器をメインに構成した場合です。
機器費用(中古)
洗濯機・洗濯乾燥機・乾燥機一式
→ 約450〜550万円前後
台数が増える分、10坪モデルよりは上がりますが、新品と比べると依然として投資効率は高い水準です。
設置・設備工事費
給排水・ガス・電気・ダクト工事
搬入・据付費
→ 約180〜220万円前後
20坪ではダクト延長やガス容量増設が必要になるケースも多く、10坪よりやや高めに見ておくのが安全です。
内装・その他費用
床・壁の簡易内装
看板、備品、開業準備費
→ 約500万円前後
中古中心モデルの初期投資合計
約1,130〜1,270万円前後
新品機器を組み合わせた場合の資金感
20坪になると、新品機器を一部導入する選択肢も現実的になります。
例えば、
- 稼働率の高い洗濯乾燥機のみ新品
- 故障リスクを抑えたい主力乾燥機を新品
といった新品+中古のハイブリッド構成です。
新品併用モデルの初期投資目安
- 機器費用:650〜750万円
- 工事費:180〜220万円
- 内装・その他:500万円前後
→ 合計:約1,330〜1,470万円前後
この価格帯が、20坪モデルでよく見られる投資レンジになります。
20坪モデルの売上イメージと収益性
20坪クラスになると、立地条件が平均的であっても、以下のような売上レンジが見込まれます。
- 月商:40〜70万円前後
- 年商:480〜840万円程度
もちろん立地や競合状況により差はありますが、10坪モデルと比べると売上の上限が明確に広がる点が特徴です。
一方で、家賃、光熱費、修繕費といった固定費も増えるため、「売上を伸ばす前提の設計」が重要になります。
20坪で失敗しやすい資金計画の例
20坪モデルでよくある失敗は、次のようなケースです。
- 設備を詰め込みすぎて初期投資が膨らむ
- 立地に対して過剰な設備投資を行う
- 売上想定が楽観的すぎる
20坪は「余裕がある分、やりすぎやすい」サイズでもあります。
そのため、
- 設備は段階導入も検討する
- 初期は8割稼働を目標にする
- 追加投資の余地を残す
といった設計が、長期的な安定につながります。
まとめ|20坪は”戦略的にお金をかける”サイズ
20坪のコインランドリーは、
- 初期投資:700〜1,300万円前後
- 売上規模:中〜大
- 設備選択の自由度が高い
という特徴を持っています。
10坪のように「とにかく抑える」でもなく、大型店のように「全面新品で勝負」でもない。
どこにお金をかけ、どこを抑えるかを設計できる人に向いたサイズ、それが20坪モデルです。
この資金感を理解したうえで計画を立てることで、無理のない開業と、持続的な経営が見えてきます。
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